中国で「スパイ行為」の疑いで日本人4人が相次いで拘束された事件で、上海と北京で6月に拘束された日本語学校幹部の女性と元会社員の男性が、中国当局に逮捕されたことがわかった。すでに逮捕されている男性2人と合わせ、拘束されたすべての日本人が今後起訴され、法廷でスパイ行為について追及される可能性が出てきた。
改善基調にある日中関係を背景に、男女2人は釈放されるのではないかとの観測もあったが、中国当局は2人の行為を重大視した模様だ。国家の安全を脅かす「スパイ行為」に厳しく対応する当局の姿勢が改めて示された形だ。
日中関係筋によると、上海で拘束された女性は、中国の刑事手続きの一つで容疑が固まれば逮捕に至る「刑事拘留」となっていたが、先月逮捕された。北京で拘束された男性は、ホテルなどで軟禁状態におかれて調べを受ける「居住監視」の状態にあったが、今月逮捕された。